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123.正しい数字を早く出す事が如何に重要か?

2021年3月20日

財務強化の第一歩は、試算表等の経営指標を正確かつ出来るだけ早く作成できる体制を整える事です。
地味なようですが、融資を受け易くすると言う意味では絶大な効果があります。
更に、経営の舵取りに取っても正しい数字が早く分かれば、それだけ早く手を打つ事が出来ます。
まず、金融機関の立場からすれば、3ヶ月前の試算表を出してくる企業には融資をしたくないと言うのが本音です。
空白の3ヶ月間の内に業績が落ちているかも知れませんし、売上が大きく落ち込んでいるかも知れませんので、リスクの塊のようなものなのです。
そうは言っても経理事務の都合もありますので、2ヶ月遅れまでは仕方がないと言うのが、今の金融機関のスタンダードです。
そこへ、試算表を1ヶ月遅れで出して見ると金融機関は、結構喜びます。
つまり、金融機関への印象は良くなる事はあっても悪くなる事はありません。
それだけではなく、早く正しい数字が出れば、現預金がどれぐらいのペースで減っているかなど、会社の存続に係わる数字も早めに知る事が出来ますので、対策もそれだけ早く打てる事になります。
当たり前のように聞こえるため、多くの経営者が本気で取り組みませんが、金融機関は現預金が少なくなれば、それだけ融資審査は厳しくなりますので、先月申し込んでいれば融資が下りたのに、今月申し込んだために却下されたと言う事もあり得るのです。
経営者であるならば、ビジネスに於いてスピードが重要な事は良く承知されていると思います。
早く正確な仕事をする事が重要なのは、経理や財務も同じなのです。
それを意識して経理や財務の改革をする事も重要な経営者の仕事なのです。
しかしながら、長年会社を経営して来た経営者ほど、決算書に長年の垢が貯まっていたり、今までも何とかやって来れたので、今更変える必要がないと思っていたりします。
しかし、このコロナの影響を受けて、資金繰りに窮している経営者は一度考えて頂きたいのは、本当にコロナだけが原因でしょうか?
もう少し、早く手を打っていればここまで厳しくならなかったのではないでしょうか?
また、長年の垢が貯まり、正しい数字が見えないと言う方は、徐々にでも修正して正しい数字が出るようにするには、経理専門の税理士さんでは難しいかもしれません。
出来れば、財務に詳しいコンサルティング会社に相談するか、会社に余裕があれば財務部で働いていた方を雇うと言う手もありますが、実際には財務部経験者は上場会社勤務者が多く、中々中小企業には疎遠である事は確かです。

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