89.コロナ融資の遅れで弱い企業から淘汰?
2020年6月6日
帝国データバンクの調べによれば、2月29日から6月5日の間にコロナ被害で倒産した会社は222社だそうです。
これらの数字は、原因がコロナ関連と判明して法的整理を行った数だそうです。
単純に負債総額1000万円以上で法的整理を行って倒産する企業は10000件以上になり、7年ぶりの倒産件数になると帝国データバンクが5月15日付で予想しています。
実際には、法的整理を行わないで事業停止を行う中小零細企業も沢山ありますから、今年は結構な数の企業や個人事業が倒産すると思います。
コロナ関連の被害で倒産かどうかの線引きは難しく、ハッキリした数字は解らないと思いますが、直接的被害はなくとも取引先が被害を受けての連鎖倒産や業界自体に客足が戻らない構造変化による倒産など含めると結構な数になると思います。
昨年の倒産件数が8354件ですから、今年10,000件を超えれば20%アップになりますが、結構経済に与える影響は大きいと思います。
つまり、通常なら倒産しない利益を出している企業でもキャッシュフローの少ない企業が普段なら1ヶ月もあれば受けられる融資が、コロナ被害で2ヶ月~4ヶ月後になる事で、巻き添え倒産しているからです。
普段から潤沢なキャッシュフローを持てるよう財務改善しておく事が如何に大切なのか解って頂けると思います。
この弱肉強食の経済社会の中で生き残れば、淘汰された分の売上は耐え抜いた企業に還元されるでしょう。
しかしながら、問題は市場が元に戻る業界と戻らない業界に分かれるのではないかと言う見方です。
市場が元に戻らない業種の中では、生き残るだけでは不十分かも知れません。
いずれ市場は戻るが、数年先になりそうと言う場合も、中小零細企業に取って、それまで耐えられないとすれば、市場が戻らないのと大差ないかも知れません。
そのような事を念頭において、市場の回復状況をウォチングする必要があると思います。
それが予測できない人は、前から気になっていた新事業を副業的に始めて見るのも良いかも知れません。
まさにピンチをチャンスに変えると言う事になるかも知れません。
コロナ融資を少し多めに受けられた人は、そんなチャンスにチャレンジできるかも知れません。