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140.決算報告が必要な訳とは?

2021年10月24日

付き合いのある(借入残がある日本政策金融公庫を除く)金融機関へは、最低でも年1回の決算報告に行った方が良いのですが、それすら行かない経営者を見かけます。
また、業績の良い時には行っていたが、業績が悪くなった途端行かなくなると言う経営者も良く見かけます。
理由を聞くと、銀行に業績が悪くなった事を知られたくないとか、何か言われるのが怖いとか、色々ですがどれも意味のないだけではなく、自ら不利にしている事に気が付いていません。
むしろ逆で、業績の悪い時ほど決算報告を行い、業績悪化の分析と今期の対策を説明して理解を得るべきなのです。
そうすれば、金融機関も業績悪化の原因を社長が認識していると安心し、更に改善努力もする予定であることを知れば、それを見守ると言う気にもなるでしょう。
しかしながら、業績が悪くなったら報告に来ない会社も、資金が無くなれば融資が必要になり、決算書を出さざるを得ませんので、隠し通す事はできませんし、金融機関側の印象も悪くなってしまいます。
毎年、必ず決算報告に行っている社長の会社の業績が悪く(2期連続赤字)3期目も赤字と言う状態で決算報告に行きました。
その時に、今期は既に月次ベースで黒字化しており、年間でも必ず黒字化しますとその対策を示しました。
すると、金融機関側から丁度御社の格付を下げる検討をしている処でしたと言うではありませんか。
今期、業績改善するのであれば、是非事業計画書を提出して頂ければ、格付を保留するよう説得して見ますと担当者から前向きのコメントが出てきました。
首の皮一枚で繋がった訳です。
3期連続赤字であれば、本当は決算報告には行きたくないと言うのが本音だと思います。
しかしながら、それでも決算報告に行った方が良い結果になる事が多いと言えます。
御社担当の金融機関の営業も、自分が稟議を通して融資をした相手が決算報告にも来ないのでは、上司にあの会社は大丈夫かと聞かれても庇うすでもありません。
少なくとも借入残高のある金融機関には、年1度の決算報告ぐらいは行きましょう。




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