125.不動産への融資事情と対策?
2021年4月3日
コロナ禍での不動産購入資金の融資事情は、全体的に厳しくなりました。
厳しくなったと言いましても、各金融機関の融資基準が大きく変わった訳ではありません。
運用が厳格になっただけなのですが、借りる側から見れば厳しくなったように見えるのも確かです。
特に、商業ビルはコロナの影響でテナントが歯抜け状態になっているビルもあり、余程財務内容が良く無ければ融資は難しいでしょう。
また、不動産賃貸業(住居)でも、副業と言われている所謂サラーリーマン大家さんには、自己資金を1割~5割程度求められるため厳しいと言えるでしょう。
まだ、法人化している実績のある不動産賃貸業や本業を別に持っていて財務内容の良い会社であれば、一定の自己資金を用意する事で融資は可能になるでしょう。
つまり、数年前のようにフルローンやオーバーローンは、当面期待できないと言う事になります。
このように、金融機関の融資事情が厳しくなれば、買える人が少なくなりますので、売りたい人が売れなくなり不動産価格は下がって行くと考えられます。
そうゆう意味では、自己資金(キャッシュフロー)を十分持っている人にチャンスが訪れるかも知れません。
では、自己資金が(キャッシュフロー)が少ない方はどうすれば良いのでしょうか?
まず、運転資金を借りられるだけ借りましょう。
基本的には不動産賃貸業に運転資金はいらないと言う認識の金融機関もありますから、運転資金とキャッシュフローを潤沢にするためにと言う事に理解を示す金融機関を捜して借りましょう。
更に、修繕費などは数十万円の少額であっても日本政策金融公庫などから設備投資資金として借りましょう。
これらの運転資金と設備投資資金を物件購入の自己資金に回すと資金使途違反になりますので、目的通りに使いましょう。
その代わり、家賃収入から修繕費や運転資金に回そうとした売上の資金は自由に使えますので、自己資金と考える事ができます。
但し、これらの資金を多く借りるためには、普段から節税に励み利益を出さない法人には厳しいと言えます。
適正な利益を出し、税金を納めて、キャッシュフロー経営を意識している方にチャンスがあると言えます。
それでも自己資金が足りない場合には、返済が進んでいる物件を売却して現金化するのも一つの方法です。
或いは、返済の進んだ物件で借り換えるのも良いでしょう。
勿論、借り入れた金融機関に借換えのお願いをするのですが、例えば5000万円を20年で借りていて、12年返済して約2500万円の残債があるとすれば、再度物件担保に5000万円を借りて2500万円を一括返済する方法です。
そのように出来れば、その物件からのキャッシュフローは、今までと同じように入ってきますし、更に2500万円の現金が入って来る事になります。
これらの方法も節税に励み、利益を出さなかった人には難しいかも知れません。
つまり、チャンスを掴むためには普段から財務強化をしておく必要があるのです。