93.経理改善で更なる融資を?
2020年7月5日
コロナ関連融資と言えども億単位の申込では、通常の融資と変わらず、事業計画や資金繰り表なども要求される場合があります。
勿論、金額が少なくてもコロナの影響以前から業績が悪い場合等にも各種経営資料を求められる場合があります。
このような時に最も重要なものは経理資料です。
多くの経営者は、税理士事務所に任せておけば問題ないと思っています。
ある意味正しいのですが、それは税務調査など税金に関してだけです。
何故ならば、融資審査と節税は相反するものだからです。
では、一部上場会社など大会社は節税しないのかと言いますと、株主から利益を出す事を要求されていますから、少なくとも利益を削るような節税はあまり行いません。
しかしながら、海外支店などを有効活用して、税率を下げる節税を行っています。
日本の実効税率が約35%とすれば、海外支店を上手く使って8%まで税率を落としている企業もあるくらいです。
ここまで税率が落ちれば、利益を削るより利益を出した方が、会社に資金が貯まって財務強化につながります。
勿論、このようなスキームを組むのは、普通の税理士事務所ではできません。
税理士事務所もピンキリで、まずはある程度の実力のある事務所を選ばないと、経理資料の質は上がりません。
規模が大きければ良いと言う事ではありません。
規模が大きいだけで、全く仕事が出来ないと言う事務所もあります。
そもそも税理士事務所は、節税思考が強すぎて、正しい収益力を反映していないケースが多いと言えます。
また、社長の借入金や多すぎる現金など、融資審査に不利になる事を忠告して、解消しないと借りられないと諭してくれる先生も中々いません。
また、資金繰り表の作成などをサポートしてくれる税理士先生もいますが、単純に資金ショートする月を融資でつなぐと言う単純なもので、融資のポイントを見逃している物が殆どです。
つまり、税理士事務所は税金に関しての対策がメインで融資に関するところまで手が回っていません。
下手をすれば、足を引っ張るような経理資料を作成する事務所もあります。
つまり、融資に有利な経理資料が作成できるように経理改善して行く事が必要なのです。
これらの改善には、やはり財務の知識が必要です。
財務の専門家を使わないのであれば、経営者自ら勉強して税理士事務所に要望を伝えて改善して行くしかありません。
現状で借りられないとかもっと多くの金額を借りたいと思っている方は、決算書を財務の専門家に見せて、どこを修正すれば良いのか2時間ほどのスポット面談で聞いて税理士事務所に伝えるだけでも効果があるでしょう。
できれば決算前に行えばより効果的だと言えます。
資金調達を得意とするコンサルティング会社なら、3万円程度でアドバイスを受ける事ができると思います。