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88.コロナ融資の使い道は?

2020年5月29日

コロナ融資は、多くの方が申し込んだと思います。
本来は、コロナ被害の大きな会社に多く融資がおりて、被害の少ない会社には必要最低限の融資が下りると言うのが理想でしょう。
しかしながら、現実はそのようにはなりません。
何故ならば、融資だからです。
融資である以上、いくら審査が緩くても返済が前提ですから、返せる可能性のある金額しか貸せません。
ですから、全く借りられなかった方や数千万円しか借りられなかった方や数億円借りられた方まで、色々です。
このような非常事態であっても、普段の財務改善で差が付く訳です。
コロナ融資を申し込んだ弊社のクライアントさんで1億円以下しか借りられなかった処は1社もありません。
何故、こんなに多くクライアントさんに借りるようアドバイスしたかと言いますと、コロナが終息してもビジネスが元通りになるかどうか疑問に思っているからです。
ズームを使ったオンライン飲み会など、色々な工夫がコロナ終息後にも受け入れられれば、居酒屋さんに全員戻って来ない可能性もあります。
逆に、飲食店がこぞって始めたテイクアウト商品等は、コロナ終息後も良い商品であれば、定着する可能性もあると思います。
もし、借入が少額の場合には、耐え抜くだけで精一杯と言う事になるかも知れません。
最悪の場合には、コロナは終息したが、売上は元には戻らないと言うこともあるでしょう。
そのような時には、余分な借入があれば、他の利益が出ている事業を買収する事もできます。
日本の中小企業の70万社以上が後継者不在で、利益が出ているのに売りに出ている企業が結構あります。
中には、非常に成功していてこれからなのに経営者が病気になり、従業員の雇用を考えると売らざるを得ないと言う物まであります。
これらのような積極策にお金を使う事も考えられますが、一定の期間耐え忍べば、借りたお金を使っただけ赤字が増えて、債務超過になる場合もあります。
そうなれば、債務超過を解消するまで新たな資金は望めませんので、多めの借入はそのような時の再生資金にもなり得ます。
更に言えば、然程被害も無く、終息後の回復も早く、それほど資金が必要なく余ってしまった場合には、当然一括返済しても良いのですが、銀行との関係を良好に保ちたいなら、一括返済は日本政策金融公庫だけにしておいた方が良いかも知れません。
何れにしましても、沢山借りておけば色々な選択ができる訳です。
借りられない人と大きな差が付くのは、このような危機の時です。
危機は何時訪れるか解りません。
普段からの財務改善と強化が、普段の資金繰りの安定は勿論の事、危機対応で大きな差が付くのです。
会社を成長させたい経営者は、経理だけではなく、財務にも目を向けるべきでしょう。



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