75.債務超過より赤字体質が問題?
2020年1月31日
勿論、債務超過になれば基本的に融資を受ける事が出来なくなりますので、経営に取っては大問題です。
元々、赤字が続き純資産を食いつぶして債務超過になる訳ですから、赤字になりそうな時点で危機感を持つのが大切です。
仮に債務超過になった後で黒字化に成功していれば、多くの場合助かる方法はあります。
しかしながら、赤字体質がそのまま続いていると、中々助かりません。
赤字体質から脱却するには、経費削減が基本です。
良く売上を上げて利益を出すと言う方針を掲げる社長がいますが、大概は失敗します。
何故ならば、通常の商売なら売上を上げるためには更なる運転資金が必要になるからです。
債務超過や連続赤字決算で融資が受けられない時に、売上を上げて解決しようとすると途中で運転資金が足りなくなり、黒字倒産し兼ねません。
それに売上を上げて解決する経営改善計画には金融機関が信用してくれません。
売上は社長一人の決断で上げられるものではなく相手があるので不確定要素が多いからです。
その点、経費の削減は社長が決断すれば、確実にできるものだからです。
しかし、多くの経営者は従業員の給料を下げる事を躊躇します。
勿論、従業員にも生活がありますから、むやみに下げられるものではありませんが、それでも会社が倒産して従業員を惑わす事になる前に決断する必要があると思います。
また、家賃を下げるのも引越し費用のある内に決断しないとできません。
何事もそうですが、早めに対処すれば効果も早くでますが、赤字の予感はしても現預金がなくなるまで放置すれば、経費削減すらできなくなってしまいます。
経費削減しても黒字化できなければ、それはもはや商売ではなくボランティアで、誰かに得をさせるためにお金をばらまいているとしか言いようがありません。
そのような時には、ビジネスモデルを再考するところから始めなければならないでしょう。