54.焦るほど泥沼に、窮地の時こそ冷静に?
2019年9月7日
明後日までに1000万円が必要です。
何とかなりませんか?
ノンバンクでも良いので・・・。
このような相談、良くあります。
しかも、無担保でと言う相談が殆どです。
基本的に銀行が貸してくれない信用度の低い会社に無担保で高額な融資をするノンバンクはありません。
ですから、不動産であったり、売掛金であったり、流動性の高い有価証券であったり、場合によっては第三者保証人であったりと、何らかの担保がないと難しいと言えます。
当たり前の話です。
勿論、少額であったり、経営者個人の信用枠が残っていれば別です。
しかしながら、今は個人も総量規制外の銀行系カードローンでも、多くの銀行が自主的に総量規制を守るようになってきました。
つまり、年収の1/3までしか借りられなくなったのです。
ですから、1000万円のような高額な借入は、余程年収が高くないと難しいと言う事になります。
仮に、担保があったらどうでしょう。
それでも、明後日までなんて間に合いません。
仮に担保があっても、1週間~3週間程度の時間は見ておく必要があります。
まして無担保なら、銀行借入に標準を合わせて、改善をする方が確実な場合が多いと言えます。
経営者本人は銀行に頼んだが断られたので、銀行融資は難しいと思ってノンバンクを当たったがそれも断られて、相談に来た訳です。
しかしながら、多くの場合は問題点を排除すれば銀行融資を受けられるケースが多いと言えます。
元々、経理や財務に関心もなく、売上と利益にだけを考えて運営された会社の決算書や試算表は、言い方は悪いのですが財務的に見ると大変幼稚に出来ているケースが多いと言えます。
つまり、手直しすべきところが多いと言えますし、手直しすれば十分融資を受けられるようになり得ます。
誤解の無いように言っておきますが、粉飾ではありません。
しかしながら、確実に融資が受けられるとは限りませんし、期間も2~3ヶ月は掛かるケースが多いため、目の前に期限が迫った支払いをするために借りられないノンバンクに後ろ髪を引かれて決断できません。
期限ギリギリまで、ネットを駆使して融資をしてくれるノンバンクを探す事に全力を傾けて無駄な努力をしてしまうのです。
それで、酷い場合はFAXDMやメールでの融資勧誘の詐欺の被害者になってしまう場合もあります。
専門家から見れば、どうやっても借りられないのですから、そこは分割払いや支払日のジャンプをお願いすると腹を括り、1日でも早く銀行融資が受けられるよう対策するのが正解なのです。
支払をジャンプするのは、大変な事だと思います。
しかしながら、昨今では手形取引が減って来て、多くは銀行振込ですから、昔のように不渡を出さないために駆けずり回ると言う苦労はありません。
むしろ、手形と言う武器を失った債権者の方が強力な取立て手段が減って、支払い側が強くなって、分割支払交渉や支払日ジャンプ交渉は、昔よりやりやすくなっています。
困った時ほど、焦らず冷静に判断する事が重要です。
それが、助かる唯一の道です。